和弓長さ221cm(多少の長短がある)、握りの位置は下から三分の一のあたり。本来は竹と木を鰾(にべ。膠の一種)で張り合わせた竹弓だが、現在では合成接着剤で張り合わせた竹弓や、安価な繊維強化プラスチック製のものが普及している。
矢
竹またはジュラルミンまたはカーボン製の箆(の。矢柄とも呼ばれる)に金属製の板付(矢尻)、矢をつがえる筈、三枚の羽をつけたもの。甲矢(はや)と乙矢(おとや)の2本1組。
ゆがけ(「弽」「弓懸」「弓掛け」とも書く)
弓を引く際に右手に装着する鹿の革でできた手袋の一種。通す指の本数に応じて三ツ弽、四ツ弽、諸弽が存在する。現在では親指に木製の角(帽子という)が入っている堅帽子のものが主流。昔は、和帽子(柔帽子)という角の入っていないものが本流であった(角入りでは、馬上で弓を引いたり、刀を握ることが出来ないので都合が悪い。そもそも角が入った理由は、三十三間堂での通し矢で強弓を数多く引けるように改良されたため)。四つ弽は堅帽子のみだが、諸弽は、騎射用の(昔の武士が付けていたものと同じ)角のないものと帽子が入ったものと二つある(諸弽は基本的に、小笠原流の人のみが使用する)。三つ弽は、先に述べたとおり角の入っていない和帽子・堅帽子のほか、この二つの中間的な角入り帽子と言う三つの種類の弽が存在する。左手を保護する押し手弽というものもある。また、「掛け替えのない」の語源であるとの説もあるが、定かではない。
弦
麻または合成繊維(ケプラーやアラミドなど)をよりあわせたものの表面に薬煉(「くすね」と読む。松脂を油を加えて煮たもの)を塗って補強してある。合成繊維製のものでは薬煉を塗っていないものもある。
的
星的、霞的、三色的、遠的用色的、射割りなどがある。大きさは直径1mのものから直径8cmのものまである。
巻藁
藁をたばねたもの。稽古用の的。
※巻藁専用の矢がある。
弓道は安全上の理由から原則として専用道場で行うのが好ましい。現在日本国内には公設・私設合わせて1,400箇所以上の弓道場があり、体育館等に安全を配慮した上で仮設道場を造る場合もある。弓道場は競技の違いから近的場、遠的場があり、同時に的前に立てる人数(置ける的の数)はその道場の規模によって1人〜15人以上と大きく幅がある。
近的場
射位(射手)から的までの距離が28m、通常は直径が一尺二寸(36cm)の的を置く。的場には矢が痛まないよう土が斜めに盛ってあり、これを安土(あづち)という。中学校〜大学、公設道場から私設道場まで殆どの弓道場がこれで、通常の稽古は近的道場で行う。敷地面積が比較的取りやすいため、個人宅に1人〜2人立ちの簡易道場を造る弓道家も少なくない。
遠的場
一般的には射位から的までの距離が60mあり、通常は直径1mの的を置く。広い敷地が必要なため、専用遠的場の設置数は少ない。的場に土盛りの安土は無し。近的場との併設が殆どで、現在は敷地面積の制約上、東京武道館弓道場など近・遠的射場を上下二階建てに設計された道場やアーチェリーとの併用も見られる。
練習、試合等では弓道衣を、改まった場や射礼を行う際は和服を着用する。その他、特殊な儀式等では直垂、狩衣、裃等を着用することがある。
弓道衣
上着は白筒袖。袴は黒または紺で、男性は馬乗袴、女性は腰板のないもの[11]で馬乗袴または行灯袴。袴は帯を締めてから着用する。白足袋を着用する[12]。全弓連が関与する代表的大会では、男女とも白筒袖・黒袴・白足袋を着用すると定められている。
和服
男性は紋付袴で、左肌を脱いで行射する(肌脱ぎ)。女性は襷をかける。肌脱ぎも襷掛けも、左袖を弦で払わないためにする。男性は黒紋付に縞袴が一般的だが、それ以外が着用されることも多い。
試合形式
競技種目
近的競技
射距離28m、的直径36cm(一尺二寸)
遠的競技
射距離60m、的直径100cm
射距離60m、的直径79cm
(第53回?第57回全日本弓道遠的選手権大会では、射距離30m、的直径36cmで実施された。)
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競技方法
的中制
的中数を競う。「あたり」と「はずれ」のみで判定し、的のどこに的中しても同じである。
また、「あたり」とは以下の場合(弓道競技規則第36条で規定されている)、「はずれ」はそれ以外の場合を言う。
一、標的に矢があたりとどまっている場合。[13]
二、標的にあたった矢が標的を突き抜けた場合。
三、矢が折れた時、矢の根のある方が標的の内側にある場合。
四、矢が標的にあたっている矢にくいこんだ場合。
五、矢が的枠の合わせ目または的枠に立った場合。
六、矢が的輪の内側から的枠の外に射ぬいた場合。
七、矢があたって標的が転び、その矢が標的についている場合。
八、あたった矢が地面についている場合。[14]
九、的面にあるはずれ矢を射てあたった場合。
得点制
色的(得点的)を使用し、得点を競う。同点の場合は的中数による。実業団で行なわれている。
採点制
的中だけではなく、射形、射品、態度などを総合して審査員が採点する。全日本弓道選手権大会及び全日本女子弓道選手権大会で行なわれている。
大学弓道
大学弓道部による学生(大学)弓道の事情・試合形式については全日本学生弓道連盟を参照
大学弓道部による競技は一般に学生弓道、大学弓道などとよばれる。全日本学生弓道連盟(全学連)は全日本弓道連盟の傘下には属さない独立の組織である。全学連および傘下の各地区連盟により各種試合が行われているが、競技形式・規則は全日本弓道連盟と異なる。